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大堀の生物は、こういう講義だ!!

みなさん、こんにちは。代ゼミの講義では、大堀はこんなふうに教えますよ。

 

●大堀式☆生物指導方法

生物の試験問題は、次の7つに分けることができます。

1.単純な知識問題

2.知識をもとにして考える問題

3.遺伝

4.計算問題

5.ひらめき問題・生物学的思考が試される問題

6.各種論述問題

7.新しく発見・解明された生命現象に基づく実験・考察問題

1.単純な知識問題

知っていれば解答できますが、知っていなければお手上げの問題です。対策としては「ただひたすらの暗記」となるのですが、いったい何をどのように覚えればよいのでしょうか。例えばセンター試験で過去に出題された次の問題は、どう対処しましょう。「ゾウリムシの大きさを次の中から選べ(単位はμm)。①0.015 ②0.15 ③1.5 ④15 ⑤150 ⑥1500」という問題。単純な知識問題ですね。正解は「⑤150」なのですが、では「ゾウリムシは150μmだ」と暗記しておかなければならなかったのでしょうか。いいえ、違います。ここで暗記しておくべきことは「1000μm1mm」と「ゾウリムシはかろうじて肉眼で見える」ということです。この2つを知っておけば、選択肢の中から「かろうじて見える大きさ」を選べばよいことになりますね。「⑥1500μm1.5mm」ですから肉眼で十分に見れます。また「④15μm0.015mm」ですから肉眼では見れません。ということは解答は④と⑥の間の⑤だな・・・となるわけです。この例のような「何をどのように覚えればよいのか」を講義で説明していくのです。

さて、そのように覚えることを選別できても、その量は膨大です。そこで講義では、さらに暗記のコツを説明していくことになります。例えば、ホルモンの成分にはタンパク質、アミノ酸の誘導体、ステロイドがあります。では、いろいろあるホルモンのそれぞれはどの成分なのでしょうか。1つ1つ覚えるのでしょうか。いいえ、違います。アミノ酸誘導体、ステロイドのものは数例しかありません。だからこれらを暗記すればいいのです。残りの多数のホルモンはタンパク質ですから暗記する必要はありません。「残りは全部タンパク質」でいいのです。つまり「少ないものだけを覚える」というわけです。他にも「右脳を使って覚える(形で覚える)」「重要なものは細かく覚える」などなどいろいろなコツがありますが、それらを講義で説明していくわけです。楽しみにしていてください。

→主に「ハイレベル生物①②」「センター生物」「センター生物基礎」で解説します。「標準生物問題演習」「ハイレベル生物問題演習」でも扱います。

ちなみに、ここまでマスターすると、センター試験で6割はとれるようになります。

2.知識をもとにして考える問題

実験の結果・グラフの読み取りなど、自分が持っている知識を使って考えて解く問題です。やはり、知識が必要なわけで、「1.単純な知識問題」をマスターしておかなくてはなりません。あとは「知識を使って考える練習」ということになります。

→主に「標準生物問題演習」「ハイレベル生物問題演習」で扱います。

ちなみに、ここまでマスターすると、センター試験で7割はとれるようになります。

 

3.遺伝

遺伝は生物という科目の中でも少し特殊です。知識はある程度必要ですが、「考えること」が主体となる単元だからです。正解を得るには、「遺伝現象を正しく理解していること」、そして、「確率の考え方」も必要になってきます。これらの対策として必要なのは、「遺伝現象の正しい理解」と「練習」と言えるでしょう。

→「遺伝現象の正しい理解」は、主に「ハイレベル生物①②」「センター生物」で解説します。「練習」は「標準生物問題演習」「ハイレベル生物問題演習」で解説します。

ちなみに、ここまでマスターすると、センター試験で8割はとれるようになります。

 

4.計算問題

計算問題も、次のようにいろいろあります。例えば、化学の計算問題(化学反応式を使った問題)・遺伝子に関する問題(遺伝子の種類数・DNAやRNAの長さを求めるなど)・腎臓の計算問題・その他(遺伝子頻度・分子時計の計算)などです。とにかく、これらの対策として必要なのは、やはり「生命現象の正しい理解」と「練習」と言えるでしょう。ただし計算自体は、例外を除いて中学校レベルのものがほとんどです。あとは「生命現象を正しく理解しているか」ということになります。

→「生命現象の正しい理解」は、主に「ハイレベル生物①②」「センター生物」「センター生物基礎」で解説します。「練習」は「標準生物問題演習」「ハイレベル生物問題演習」で解説します。

ちなみに、ここまでマスターすると、センター試験で9割を超えるようになるでしょう。

 

5.ひらめき問題・生物学的思考が試される問題

ひらめきとは、“何かわからない不思議な力”ではありません。知識と知識を融合させて新しい知識を作り出すことです。つまり、ひらめきには知識が必要で、知識のないところにはひらめきは生じないのです。対策としては「1.単純な知識問題」と「2.知識をもとにして考える問題」がマスターできていることが前提となり、あとは「知識どうしをつなぐ練習」ということになります。

もう1つの「生物学的思考が試される問題」というのは、例えば次のような問題です。「細菌の細胞壁の成分は細胞内で合成され、リピッドキャリアーと呼ばれる物質と結合し細胞膜の外へ運ばれる。では、このリピッドキャリアーの役割を述べよ」。さて、リピッドキャリアーとは何でしょうか。出来ない学生にありがちなのは「そんなの聞いたことがないからわかりません」という思考です(←これは思考ではなく、「思考停止」といいますね)。たしかに教科書には載っていません。では、「教科書に載っていないからできない」で済むのでしょうか。いいえ、「生物学的思考」ができる学生には解けるのです。そして、出題する大学側は、そのような思考ができる学生を欲しがっているということです。では、ここでいう「生物学的思考」とはどういうことでしょうか。まず、細胞膜はどのような構造をしているのでしょうか。これは「1.単純な知識問題」でやることですが、「外側から親水性・疎水性・親水性の3層構造になっている」ということがわかっていることが前提となります。そして、ここが重要なのですが、「そのような2つの相反する性質を持つ膜を、そう簡単には通過できないはず」と思考できるか…といことになります。これが「生物学的思考」です。つまり「親水性・疎水性、2つの性質を持つ膜を通過することを可能にする」というのが正解になるわけです。このような思考ができるようにしていくのも大堀の講義の特色と言えます。

→主に「標準生物問題演習」「ハイレベル生物問題演習」でおこないますが、「ハイレベル生物①②」「センター生物」「センター生物基礎」でも、折に触れて説明していきます。

 

6.各種論述問題

論述するには、当たり前ですが「生命現象の正しい理解」が必要です。わかっていなければ人に伝えることはできません。つまり、書いて説明することも不可能です。そして、もう1つ必要なのは「国語力(=表現力)」です。例えば、「遺伝子が転写されてRNAができ、そのRNAが翻訳されてタンパク質ができ、そのタンパク質によって生命現象が起こる」わけですが、このようにだらだら書いていたら時間もかかるし、解答に際して指定された字数もすぐにオーバーしてしまいます。ではどう書いたらいいのかというと、ただ「遺伝子が発現する」と表現すれば済むのです。つまり合格点に達する論述力をつけるには「生命現象の正しい理解」と、さらに「表現力の体得」が必要なのです。

→主に「標準生物問題演習」「ハイレベル生物問題演習」でおこないますが、「ハイレベル生物①②」でも折に触れて説明していきます。

 ちなみに、ここまでマスターすると、記述模試などの偏差値が65を超えてきます。

 

7.新しく発見・解明された生命現象に基づく実験・考察問題

このような出題は、東大・京大・阪大・その他のハイレベル国公立大、そして慶応の医学部・早稲田・東京理科大などでの出題が見られます。実験の方法・結果を読み、結論を考察していくのです。ここまでの生物学習の集大成ともいえる問題です。

→このような新傾向・ハイレベル問題の対策をおこなうのが「ハイレベル生物問題演習」、冬期講習会Ⅱ期「大堀求の生物(頻出・最新・難解分野対策)」となります。