大学受験「生物」 現役合格するための勉強法
新高3生のみなさんであればいよいよ受験の年度になりますね。
ところでみなさんの中には・・・
①「生物苦手~!! 勉強法がどうもよくわからない」
②「そもそも生物嫌い。だって暗記ばっかりなんだもん」
③「一生けんめいやっているんだけれど、どうもその割には成績が伸びないなあ」
④「もっと効率良い勉強法はないかなあ」
・・・なんて言ってる人、いませんか?
これらの悩みは結局「生物は“単純な”暗記科目だ~」って思っているから生じるるんです。
①と②の人は「どこまで暗記したらいいか?」がわからないんですよね。
④の人は「たくさんの知識を効率よく覚えたい」というわけですよね。
で、③の人、実は最も生物の勉強法の核心に迫っている人たちなんですよ。
一生懸命暗記したんですよね。でも「なんか問題が解けない」と、こういうわけでしょ?
勉強法が間違っているんじゃないんですよ。一生懸命暗記するのは無駄ではないのです。
でもそれじゃあ半分なんですよ。すべての生命現象は根っこでつながって
いるんです。これがわかっていないから、成績が上がらないんです。例えば・・・
問1 次の細胞小器官のうちから膜構造のものをすべて選べ。
① 核 ② ミトコンドリア ③ 葉緑体 ④中心体 ⑤ゴルジ体
⑥ 液胞 ⑦ 核小体 ⑧細胞膜
問2 問1の選択肢のうち、原核細胞にもあるものはどれか。すべて選べ。
(解答は最後に載せてあります)
さて、これらは全部覚えるんでしょうか? 「膜構造のものは、核とミトコンドリアと
葉緑体と・・・・」みたいに。
そうなんです、全部覚えるんですよ。だから②の人は生物が嫌いになってしまうんで
すよね。でもね、真核細胞って原核細胞が進化してできたものなんですよ。ここ!!
ここなんです!! 「どのように進化してきたのか?」がわかっていれば、いちいち
全部覚えなくてもその場で考えれば出てくるんですよ。
細胞小器官のほとんどは、その始まりが細胞膜なんです。細胞膜が陥入してDNAを
囲って核膜となり(つまり核が誕生し)、その核膜と細胞膜のつながった部分からゴルジ体が
でき、ミトコンドリアや葉緑体はそれぞれ好気性細菌・ラン藻と呼ばれる原核細胞だったから
細胞膜を持っていたわけで・・・などなどを知っていれば、いちいち暗記しなくても「膜構造の
ものは?」なんてその場で考えれば答えが出てくる、というわけです。
ほら、どうです? ②のみなさん、生物は暗記ばっかりじゃないですよね。①のみなさん、
生物は暗記とそれらの「なぜ?」の部分を勉強すればいいんですよ。④のみなさん、「なぜ?」
を知れば効率よく暗記できますよ。③のみなさん、知識はもうOKです。
あとは「なぜ?」を知って、それらの知識をつなげていけば成績はグングン上がりますよ。
生物は暗記が多いですが、
生物学の楽しさはこの「なぜ?」を知るところにあるのです。
問1の解答 ① ② ③ ⑤ ⑥ ⑧ 問2の解答 ⑧