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合格体験記 東邦大学 医学部合格(女子) 2012年

東邦大学医学部合格

1.代ゼミ入学期編

 

① 代ゼミに来る前は、生物はどんな科目だと思って、どんなふうに勉強していました

か? また生物は得意だったか苦手だったかを書いてください。それから「物理選択で全然勉強していなかった」なんて場合もあるでしょう。それならばそれを書いてください。

→高校では物理を選択していたので、生物を勉強したのは大学に入ってからです。ただ内容もレベルも、受験にそのまま使えるようなものではありませんでした。それでも物理は苦手だったことと、高校時代、前問でミスをするとそれ以降は全て間違うという物理特有の失点を経験したことがあり、少しでも着実に点を取れそうな生物で受験しようと考えていました。

受験勉強を始めた時点で予備知識があったのはだいたい全体の12割程度です。志望校でよく出題される遺伝、恒常性、刺激と反応、といった分野ほど手をつけたことがないのを不安に思っていた一方で、暗記すればどうにかなるだろうと高をくくっていたところもありました。再受験を決めたのが代ゼミに入る3ヶ月前程前で、その時から易しめの参考書を買って少しずつ読み進め、1学期が始まる前に1周通して読む計画でいましたが、現実は途中で何度もつまずき、その半分ぐらいしかできませんでした。今考えれば初学者が1人でやることには限界があったのだと思います。もう一度当時に戻るとしたら、自力でどうにかしようとせずに先生について教えてもらうことを選びます。

 

② まわりの友人たちなどはどんなふうに勉強していましたか?

→まわりは皆、生物を高校や予備校などで勉強したことがあり、一通り内容を知っていました。確認事項などの抜けがあれば補いながら、問題集やテキストで演習を中心にやっていたようです。

 

③ この時期は何大学の何学部を志望していましたか?

→私立大学の医学部医学科を志望していました。最初はセンター利用方式も視野に入れていましたが、どっちつかずになると考えて2学期の始め頃に一般入試だけにしようと決めました。

 

④ なぜ代ゼミを選んだのですか?

→学費の一部免除があったことと、建物が新しくてきれいだったことが理由です。また入った後で分かったことですが、サテラインなどを利用して時間割を自由に組めるところは、得意・不得意な科目がはっきりしている自分には良かったです。

 

⑤ なぜ大堀の生物を選んだのですか?

→はじめから生物は大堀先生と決めていたわけではなく、時間割の都合上で初回の講義を受けることになったのがきっかけです。ただ、この講義の最初に先生が話した内容はとても重要で、受験勉強における指針になりました。生物を使うかどうかに限らず受験生全員が肝に銘じておくべきことだと思いますし、その内容に深く共感し、先生に信頼感を持てたことが決め手のひとつです。授業の面でも、初めて習う分野であっても「先生の説明がわからない」ということが全くなく、自分にとって分かりやすく印象に残る解説だと感じたことも理由です。

 

⑥ 大堀の講義を受けたときの、最初の印象はどうでしたか?

→初回の授業前、どんな先生だろうと思って緊張しながら待っていたらスポーツ選手みたいな人が入ってきてびっくりしたのを覚えています。とても生物の先生だとは思えませんでした。

 

⑦ この時期の予習・復習はどうしていましたか?(時間配分、他の科目との兼ね合いなど)

→数学45%、生物45%、化学10%と、勉強時間の大半を数学と生物に費やしていました。英語に関しては、高校時代から成績が良かったこと、帰国子女であるということもありさほど不安はなかったです。化学は既習だったので、偏差値40台という苦手な数学と未習の生物がある以上どうしても後回しにせざるを得ませんでした。数学は通常授業に加えてⅢCの高校講座をサテラインで取っていました。この頃の生物は知識の補充がメインでした、というより問題演習をしようとしてもほとんどできなかったです。授業以外でノートを作ることはあまりせず、手持ちの参考書や大堀先生のセンター対策本などを何度も繰り返し読んでいました。

 

2.1学期編 

① そろそろ大堀の講義にも慣れてきたころ。大堀の講義をどのように感じていました

か?

1学期はスタンダード生物と生物問題演習の授業に出ていました。周囲の人たちにつられてハイレベル生物を取ってしまいそうになりましたが、自分の現状を冷静に考えて思いとどまりました。スタンダード生物は易しすぎず、難しすぎず自分にちょうどいいレベルだったと思います。1日の終わりの授業でしたが、毎回活気ある授業で楽しみにしていました。

 

② この時期はどのように生物を勉強していましたか?

→先生からのアドバイスもあって、夏前までに一通りすべての分野に目を通すことを目標にしていました。毎回の授業の前までには参考書に目を通すようにすることと、問題演習の予習は、知らないことが多すぎて手がつけられないことがほとんどだったので、テキストの問題でどうしても出来ないところはあきらめて、該当分野を事前に読んで行くようにしていました。それから私は授業を全て録音して、手持ちぶさたな時に早回しで聴いていました。先生が質問をしたところで一時停止して考えたりしたことがとてもいい復習になったと思います。授業で集中してすべて吸収してしまえれば効率がいいとは思いますが、初めて学ぶことをたった一度で覚えるのは無理だったので、反復して何度もやることを意識していました。

 

③ 生物の成績はどのように推移していましたか? 模試の成績など。

1学期の模試は、偏差値50後半~60くらいで自分が思っていたよりは良いものでしたが、知識問題も多かったので、たまたま自分のしていた勉強で得点がとれただけだと思います。

 

3.夏期編 

① 夏期講習講座はとりましたか? 何という講座を取りましたか? いつごろその講座を取ることを決めましたか? その講座を取った理由はなんでしょう?その講座をどのように活用しましたか?

→夏期講習が始まる直前に、「生物学的思考回路【難解分野】」と「生物学的思考回路【遺伝編】」を取ることに決めました。1学期の勉強で手薄になっていた所や、自分でやろうとしてうまくいかなかった分野が扱われるので役に立つだろうと思ったからです。夏期の間に1度復習をした後、必要だと感じたときに何回もテキストを読み返しました。

 

② 1学期の復習・さらに2学期の範囲の学習はどうしていましたか?

→数学と生物を優先的に、1学期の授業で扱った問題を解き直すことを中心にやっていました。

 

③ 成績はどのように推移していましたか? 模試の成績など。

→英語で毎回偏差値7275くらいを安定して取れていた以外は、あまり出来はよくありませんでした。他教科はこのころ偏差値50半ば~後半くらいです。8月の模試が全ての中で一番良かったのですが、現在通っている大学はその時C判定でした。

 

4.2学期編  

① 夏期の学習が2学期にどのように影響を与えましたか?

→夏期のあいだに、2学期で扱う分野の図のスケッチをいくつかやったのですが、イメージがしやすくなり勉強の助けになりました。

 

② 2学期の範囲の学習と1学期の範囲の学習の兼ね合いはどうでしかた?

1学期の授業で聞いた内容がその後も出てきて、知識がつながっていくのを感じていました。大堀先生の授業は、1学期の雑談が2学期の内容の伏線になっていることもあり、「雑談がただの雑談で終わらない」ことが多かったと思います。

 

③ 夏期講習講座の復習はどうしましたか?

→夏期の間に1度通して復習した後、気になったときにその都度読み返していました。

 

④ センター試験対策はどうしたか? いつ頃始めましたか?

どのようなことをしましたか?

→センター試験は受験しませんでした。

 

⑤ この時期の成績の推移はどうでしたか? 模試の成績など。

→この時期の生物は偏差値50前半と以前に比べて落ちてしまいました。ただ苦手な分野がはっきりしたので、その後の勉強に最も役に立った模試だったと思います。

 

⑥ このころ感じた不安などはありましたか? 

→生物に関しては初期に比べれば知っていることは格段に増えたものの、まだ知らないことも多く入試に間に合うのか不安でいました。2学期が始まったあたりから少しずつ過去問に目を通すようになりましたが、難しいという印象を持っていました。過去問を本格的に始めたのは11月終わり頃で、量をこなしていくうちにやり方をつかんだ気がします(志望校の入試が早かったので、もっと早く始めるべきだったとは思います)

 

5.冬期編 

① 冬期講習講座はとりましたか? 何という講座を取りましたか? いつごろその講座を取ることを決めましたか? その講座を取った理由はなんでしょう?その講座をどのように活用しましたか?

→試験日(1月下旬~2月上旬にかけて)が目前に迫っていたので、小論文・面接対策以外の冬期講習は取りませんでした。

 

② 1学期の復習・さらに2学期の範囲の学習はどうしていましたか?

→冬期の間は過去問を中心にやっていました。答え合わせのときに気になった部分を確認し、知らなかった知識を付け足したり、今までやったテキストなどを参照したりして復習しました。

 

④ 成績はどのように推移していましたか? 模試の成績など。

→最後まで悪かったです。志望校を書く欄は毎回6つすべて埋めていましたが、E判定がほとんどでした。

 

⑤ センター試験の対策はどうしていましたか?

→センター試験は受験しませんでした。

 

6.直前期編

① 1・2月の生物の学習はどうしていましたか?

→直前期にもなると、生物であれば腎の計算問題や細胞周期といったように、自分の苦手な範囲はほとんど把握できていました。その中でも特に志望校でよく出そうな分野の問題を手持ちの問題集から探しては解くということを繰り返ししました。

 

② 何大学の何学部を受験しましたか?

(1次=学科試験、2次=小論文・面接等。すべて医学部医学科です。)

東邦大学正規合格

藤田保健衛生大学正規合格

●杏林大学→1次合格 2次補欠(繰り上げ合格なし)

●北里大学、聖マリアンナ医科大→1次合格 2次棄権

愛知医科大学、獨協医科大学、東京女子医科大学1次不合格

 

③ 受験の前の日・当日にやったことは?

→前もって参考書やノートなどの、見直したいであろうページに付箋を貼っておき、試験が始まる直前までそこを中心に見ていました。それに加えて1日の試験が終わった後、解答速報などをチェックして、できなかったところを見直ししていました。大学は違ってもその年ごとの傾向があるのか、前の日の試験で解いた内容が次の日も出るといったことが何度もあり、勇気がいるけれどやってよかったと思いました。

 

7.その他

① 受験校・学部が決定したのはいつごろですか?

→私大の医学部医学科を受けることは代ゼミに入る前から決めていたものの、実際の受験校は出願直前まで迷っていました。

 

② スランプになった時期はありますか?またそれをどういうふうに克服しましたか?

9月下旬から11月終わり頃にかけて勉強が手につかない時間が増え、自分自身にいらいらすることが多くなっていました。受験勉強と並行して医学部の編入試験を受験していたのですが、チャンスが増える有難さの反面、結果待ちの期間が長く精神的には苦しんだ印象が強いです。特に1次合格後と、最終結果待ちの前は勉強していてもどこか浮ついたところがあり、この時期に受けた模試にそれがそっくり反映されました(問題文の読み飛ばしや答えの写し間違いといった単純なミスを多発)。面接での手ごたえに反して結果は2次不合格だったことから、一般入試でリベンジしようという思いより、学科試験でどんなに得点しても面接で落とされてしまうのではないかと思いこみ、絶望的な気持ちでいました。

スランプを克服できたかどうかは正直分かりませんが、とにかく勉強を続けることが大事だと思ったので、授業は休まずに出て、たとえ集中できなくても机の前にいるようにしていたら、少しずつですがいつものリズムに戻っていけたと思います。

 

③ ストレス解消法などありましたか?

→帰り道に雑貨店に寄って買い物をしたり、家でテレビを見たりしていました。

 

8.大堀の講義は今、大学でも役立っていますか?それから後輩たちへの応援メッセージなど

→入学して間もなく実習で動物の解剖をやることになり、生物をやったことが早くも役に立ちました。今はまだ一般教養の科目がほとんどですが、医療現場で活躍されている先生のお話を聞く授業もあり、生物を勉強したことがある方が理解しやすい場面が多いと思います。

受験生にひとつ伝えるとしたら、時期が来てからでいいので、過去問などで志望校の対策を必ずすることです。私の場合は偏差値ではなく、対策を十分にしたかどうかで合否がきれいに分かれ、その重要性を実感しました。

受験生活は調子がいいときばかりではないと思います。苦しいときも諦めずに、細々でもいいから勉強を続けていってください。きっとそのことが入試本番での自分を強く 後押しする力になると思います。