生き物
いろいろな視覚器
ハイレベル生物Ⅰ・Ⅱの講義では「いろいろな視覚器」
をやりましたね。右はスズメバチの写真です。大きな
目がありますね。これが複眼です。
ありますね。これが単眼です。単眼
は非常に感度が高い(=閾値が低い)
のです。なので感度が悪く、明け方
や夕暮れ時の薄明るいときに不向き
な複眼の補助的な役割を果たしてい
ると考えられています。
スズメバチのおでこのアップ。毛が生えてますねヽ(^。^)ノ
その間に3つの単眼が見られますね。
どこにでもいます。
大学受験の「生物」はどうやって勉強したらいい?
現役生でも浪人生でも将来、受験に生物を使う予定があるみなさんこんにちは。
新高3生のみなさんであればいよいよ受験の年度になりますね。
ところでみなさんの中には・・・
①「生物苦手~!! 勉強法がどうもよくわからない」
②「そもそも生物嫌い。だって暗記ばっかりなんだもん」
③「一生けんめいやっているんだけれど、どうもその割には成績が伸びないなあ」
④「もっと効率良い勉強法はないかなあ」
・・・なんて言ってる人、いませんか?
これらの悩みは結局「生物は“単純な”暗記科目だ~」って思っているから生じるるんです。
①と②の人は「どこまで暗記したらいいか?」がわからないんですよね。
④の人は「たくさんの知識を効率よく覚えたい」というわけですよね。
で、③の人、実は最も生物の勉強法の核心に迫っている人たちなんですよ。
一生懸命暗記したんですよね。でも「なんか問題が解けない」と、こういうわけでしょ?
勉強法が間違っているんじゃないんですよ。一生懸命暗記するのは無駄ではないのです。
でもそれじゃあ半分なんですよ。すべての生命現象は根っこでつながって
いるんです。これがわかっていないから、成績が上がらないんです。例えば・・・
問1 次の細胞小器官のうちから膜構造のものをすべて選べ。
① 核 ② ミトコンドリア ③ 葉緑体 ④中心体 ⑤ゴルジ体
⑥ 液胞 ⑦ 核小体 ⑧細胞膜
問2 問1の選択肢のうち、原核細胞にもあるものはどれか。すべて選べ。
(解答は最後に載せてあります)
さて、これらは全部覚えるんでしょうか? 「膜構造のものは、核とミトコンドリアと
葉緑体と・・・・」みたいに。
そうなんです、全部覚えるんですよ。だから②の人は生物が嫌いになってしまうんで
すよね。でもね、真核細胞って原核細胞が進化してできたものなんですよ。ここ!!
ここなんです!! 「どのように進化してきたのか?」がわかっていれば、いちいち
全部覚えなくてもその場で考えれば出てくるんですよ。
細胞小器官のほとんどは、その始まりが細胞膜なんです。細胞膜が陥入してDNAを
囲って核膜となり(つまり核が誕生し)、その核膜と細胞膜のつながった部分からゴルジ体が
でき、ミトコンドリアや葉緑体はそれぞれ好気性細菌・ラン藻と呼ばれる原核細胞だったから
細胞膜を持っていたわけで・・・などなどを知っていれば、いちいち暗記しなくても「膜構造の
ものは?」なんてその場で考えれば答えが出てくる、というわけです。
ほら、どうです? ②のみなさん、生物は暗記ばっかりじゃないですよね。①のみなさん、
生物は暗記とそれらの「なぜ?」の部分を勉強すればいいんですよ。④のみなさん、「なぜ?」
を知れば効率よく暗記できますよ。③のみなさん、知識はもうOKです。
あとは「なぜ?」を知って、それらの知識をつなげていけば成績はグングン上がりますよ。
生物は暗記が多いですが、
生物学の楽しさはこの「なぜ?」を知るところにあるのです。
問1の解答 ① ② ③ ⑤ ⑥ ⑧ 問2の解答 ⑧
信号刺激(=鍵刺激)
北海道に行ったときに海岸に面した宿の窓辺にとまっていた
ものです。
なんか皆がエサをあげているらしく、窓を開けると集まってき
ました。
塀の上に並んでいて、1匹がもらった次・・・みたいに
ちゃんと順番を守っていたのが面白かったですねえ。
さて、そのくちばしを拡大すると・・・・・
ほ~ら、赤い部分がありますね。これが本能
行動開始させる信号刺激になっているのです。
これを見たひな鳥は「エサくれ~」ってはじめ
るわけです。別に親鳥である必要はなく、紙を
切り抜いてその先を赤く塗ってそれを見せれば
「エサくれ~」ってなるわけです。
みなさんもカモメを見かけたらくちばしを観察してみよう。
スズメバチの複眼・単眼
かったんだけれど、どこかに行っちゃって・・・
どこに行ってしまったのかなあ。
パソコンの中のどこかにあると思うんだけど・・・
この写真は参考書にも載せてあるから知っている人も
多いと思うけど、それにしても立派な顔だよね。
スズメバチは主に他の昆虫を捕まえて食べるんだけれど、
そのために大顎が非常に発達しているんだよ。スズメバチ
に襲われるときは、刺されるだけでなくこれで噛みつかれます。
他の昆虫も捕食するけれど、この写真のように樹液も吸いに来きて、カナブンやコクワガタを蹴散
らして占領してしまいます。たまにカブトムシとやりあっているのを見かけます♪
に3つの黒い丸がありますね。これが単
眼です。単眼の数は0個、2個など昆虫に
よって異なるんだけれど、この3個の場合
どんなはたらきがあるのでしょう?
それはね・・・訳があってここでは秘密。
そのうち説明しますね。
スズメバチ(複眼・単眼)
そして複眼と単眼の説明で写真を見せましたが、このHPでもお見せします。
まず、左がコガタスズメバチの女王です(もしかしたら違うかも^_^;)。”コガタ”とはいっても女王なので大きかったですよ。
なんとも立派な顔つきですね。そしてカッコイイ!!
どうしてこういう顔になったんでしょうねえ。
それにしても複眼の前に自分の太い触角があって目障りじゃないんでしょうか。
そして頭部を拡大すると・・・
「あっ、毛が生えてる!!」じゃなくて~
3つの単眼が見えますね。
背単眼というやつです。性能は良くなくて、明暗くらいしかわかりません。
スズメバチは前の年にワーカー(はたらきバチ)はすべて死んでしまって、新女王だけが生き残って越冬します。そして4・5月くらいに越冬から覚めて、最初はその新女王1匹で巣作りをはじめます。撮影は5月の初めくらいだったので、状況判断からして女王でしょう。大きかったしね。
ハラビロカマキリです。腹部が広いからでしょうけど、なんとも単純なネーミングです。
都心部でも緑があれば普通に見られますよ。
このカマキリも複眼と複眼の間に単眼が見られます。
さっそく頭部を拡大して見ると・・・
カマキリの複眼に黒い点が見えますよね。
どっちから見ても必ず黒い点がこっちをみています。
面白いね♪
そろそろこうしたカマキリの立派な成虫が出現してきますよ。
この前も、マンションの40階以上という高さにもかかわらず、
コカマキリの成虫(メス)がいました。産卵する場所を探しているうちに登ってきてしまったんでしょうねえ。