本日の名古屋校での「体験講座」には多数の学生さんに参加いただきました。ありがとうございました\(^o^)/
今日は暑い中、体験講座に参加してくれてありがとう<(_ _)>
さて、講義中にお約束した「今回の体験講座のお題」の解答です。
(5)今回の体験講座のお題
ある植物の花の色はA(a)とB(b)という2対の対立遺伝子によって発現する。遺伝子Aは
花を黄色にする色素原を合成する酵素を作り出すが、aはその機能を失っている。一方遺伝
子Bは、遺伝子Aによって合成された色素原を発色させる機能を持っているが、bはその機
能を失っている。すなわち、AとBが揃うと花の色は黄色になるが、黄色の色素が発色しな
い場合は花の色は白となる。今、異なる遺伝子型の白い花をつける品種どうしを交配したと
ころ、そのF1はすべて黄色い花をつけた。次にF1を、下線部とは異なる遺伝子型の白い花
をつける品種と交配したところ、次代は黄色:白=1:3となった。これに関する以下の設
問に答えよ。
問1 遺伝子A(a)とB(b)の説明として適切なものを次の①~⑤のうちから1つ選べ。
① 2組の対立遺伝子A(a)とB(b)は、一対の相同染色体上に存在するが、組換えを起こ
しているかどうかはわからない。
② 2組の対立遺伝子A(a)とB(b)は、一対の相同染色体上に存在するが、組換えは起こ
していない。
③ 2組の対立遺伝子A(a)とB(b)は、一対の相同染色体上に存在するが、組換えを起こ
している。
④ 2組の対立遺伝子A(a)とB(b)は、二対の相同染色体上に別々に存在する。
⑤ 2組の対立遺伝子A(a)とB(b)は、性染色体上に存在する。
問2 F2の比を答えよ。
<解答・解説>
問1 ④ 問2 黄:白=9:7
●各遺伝子の機能
A・・・黄色の色素原を作る a・・・機能しない
B・・・色素原を発色させる b・・・機能しない
ということなので、
〔AB〕 〔Ab〕 〔aB〕 〔ab〕
AABB AAbb aaBB aabb
AaBB Aabb aaBb
AABb
AaBb
黄色 白色 白色 白色
●品種とは?
「品種」・「種」・「系統」とは( 純系 )のことである。
なので「白い花をつける純系」の遺伝子型は・・・AAbbかaaBBかaabb
●下線部の交配は?
白の品種×白の品種 → F1は黄色
ということは
白の品種(AAbb)×白の品種(aaBB) → F1(AaBb)
ここで
君たちは「あっ、AaBbだ。ならば( タイプは? )」とならなくてはいけない。
で、「ということはどこかに( 検定交雑 )があるのでは?」と思わなくてはいけない。
●「下線部とは異なる遺伝子型の白い花をつける品種」は?
白い花をつける品種はAAbb・aaBB・aabbの3つで、下線部の白い花をつ
ける品種はAAbb・aaBBなのだから、aabb
つまり
ここに( 検定交雑 )があった!!
●検定交雑の分析
F1 AaBb × aabb → 〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕=?
まず
F1のAaBbのタイプは?
独立なら・・・ 連鎖なら・・・
両親 AAbb × aaBB 両親 AAbb × aaBB
☆この部分は言葉で説明します。
両親が独立ならこれは文句なくF1(AaBb)のタイプ1ですね。では連鎖の場合は?
連鎖ならタイプ2と3が考えられますね。でもF1が連鎖しているということは、
その両親(AAbb×aaBB)も連鎖しているわけですから、Aとb・aとBが連鎖し
ていることがわかりますね。というわけで連鎖の場合はF1(AaBb)のタイプは3。
というわけで
F1(AaBb)はタイプ1か3である。
したがって
検定交雑の結果は次の2通りしか考えられない。
F1 AaBb × aabb F1 AaBb × aabb
↓ ↓
〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕 〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕
1 : 1 : 1 : 1 0 : 1 : 1 : 0
で 黄色:白=1:3を満たすのは?
F1 AaBb × aabb
↓
〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕
1 : 1 : 1 : 1
黄 白 白 白
以上より
タイプ1とわかった。つまり( 独立 )である
なので F2は・・・
F1 AaBb × F1 AaBb
↓
〔AB〕:〔Ab〕:〔aB〕:〔ab〕
9 : 3 : 3 : 1
黄 白 白 白
今回の体験講座はいかがだっですか?
2学期にもどうような体験講座が予定されています。
そのときはふるって受講してね。
それから夏期講習会も全力で頑張りますからぜひ参加してねヽ(^o^)丿